Tea room
Shamrock Cottage
高原の森の奥。
静かな時間の流れを愉しむ
あなたのための、
小さな小さな、隠れ家です。
朝の時間 06:30-11:00
午後の時間 13:00-18:00
(※11時~13時はお休みです。)
営業日はSNSでのご案内をご参照ください。
黒島天領祭

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振り返る2025年夏。
休日が稼ぎ時な飲食店なのに、お盆休み最後の土日に固く店を閉めて、能登半島へと向かいました。
ボランティア活動に通い続けた輪島市門前町黒島地区で、天領祭というお祭りがあるんですもの。
震災で壊れたお神輿が修復されて、やっと、お祭りが再開されるんですもの。
お神輿の修復の為に、このお店のお客様方にも募金活動などでたくさんのご協力をいただきました。
だから、直接そのお神輿をこの目で見て、祭りの様子を報告しないとって、思いました。
(結局一年越しの投稿となってしまいましたが。。)
海から最も遠いようなアルプスの麓から、日本海へ突き出た半島の集落へ。
早朝に出発します。
これから片道7時間程はかかります。途中で寄り道もせずに、ひた走ります。
道中は灼熱の暑さでしたが、無事に黒島集落へと到着。
ちょうどぴったり、ご神事が始まる時間でした。
北前船資料館の前には人の群れ。
いつもは静かな黒島集落に、これだけの人がいることが不思議な感じ。
ゲストハウス黒島の杉野さんとも早速再会してご挨拶。
他にも、ボランティアに通う中でご縁をいただいた多くの方と再会を喜びました。
カンカン帽に法被姿、首に手拭いを巻いた粋な姿の男衆が、なんとも格好良い。
修復されたお神輿は広場の真ん中に鎮座して、
夏の日差しを受けて荘厳な輝きを放っています。
響く笛、太鼓、鈴の音。海からの風。
お神輿の頂点に羽を広げる鳳凰は、今にも飛び立ちそうに見えます。
以前に炊き出しを行った折、北前船資料館に展示された曳山をご厚意から見学させていただいたことがありました。
口々に曳山について語る住民の皆さんはとても饒舌で、どれだけこの曳山が、天領祭が大切なのか強く感じたことを思い出します。
祭りの日は、見世と呼ばれる部屋に、屏風やそのお宅の宝物を飾ってお披露目します。
お家の造りが、そもそもこの祭りの為に出来ているのでした。
祭りに沸き立つ人々。
多くの人が、コーヒー屋さん!と顔を覚えてくれているのが嬉しかったです。
そしていよいよ、立派な曳山が動き始めました。
曳山を取り囲む男衆の、なんと誇らしそうなこと。
「海、ひと〜つ!!」
「山、ひと〜つ!!」
号令に合わせて、巨大な曳山が、全て人力で軌道修正されながら曳かれていきます。
海と山に挟まれた集落。方向指示が、右や左ではなく、海と山とで言い表されるところに、
その暮らしと、自然との距離の近さを感じさせます。
曳山は集落に立ち並ぶ家々の軒先ぎりぎりをかすめるように進んでいく。
きわどい難所を越える度に、観衆から拍手が湧き起こる。
男衆の顔には、自信が満ち溢れています。
集落には倒壊した家屋がそのまま。倒壊を免れていても、無人となってブルーシートで塞がれた建物だらけ。
崩れた外壁越しに、震災のその日から片付けもされずに生活の残骸が散乱した室内の様子も横目に見ながら、曳山が進んでいく。
そんなところを見るな!違うところを見ろ!この誇りに満ちた曳山を見ろ!
そう声を上げるように、笛の音と、太鼓が響く。
目頭が熱くなる。
けれど、男衆の中に泣いている者などいない。
どこまでも勇ましく、誇らしく、
声を嗄らし、滝のように汗を流しながら、
それでも粋に、風流に、巨大な曳山を引いていく。
まだまだ続く祭りの活気に後ろ髪を引かれながら、僕たちは帰路につきます。
本当にこの祭りを観に来てよかった。
誇りをこの目に見て、なぜか自分の中にも誇りが芽生えたのを感じます。
それは、何かを与えに来て、与えられて帰るボランティアの日々と同じ構図でした。
なぜにこの集落は、ここに暮らす人々は、そして遥かな海は、
与えることを惜しまないのでしょうか。
束の間のこと。
夏が終わり、祭りが終わり、
またいつもの日常が始まるのでしょう。
でも、あの誇りに満ちた顔、熱気、夏の陽射し、海の光、
冬になっても、鮮やかに残るのでしょう。
「海、ひと〜つ!!」
「山、ひと〜つ!!」
力を合わせながら、軌道修正しながら、
瓦礫の中を、誇り高く、進むのでしょう。







一服仲間のマスガタさんと再会してすぐに一服。笑

ゲストハウス黒島の見世の前で。
お世話になったマスガタさんとタカノさん。
本当にかっこよかった。

曳山の保管倉庫。
震災直後は、この倉庫がボランティア活動の拠点になっていたのが懐かしい。フミノさんは倉庫と曳山が並んでいるこの景色をみた瞬間に感極まり泣きました。



